スリザークは、人気メーカーdepsから販売されているバス用フロッグ。
2011年発売。人気の木村建太プロがプロデュースしたこともあって、販売からしばらくは入手困難な状態もありました。
今でもなかなか店頭にある姿は見かけません。
とりあえず触った感じ、
あ、これはもう掛かるって直感する設計。

加えて喫水が深い。
バイトミスで悔しい思いをすることもあるフロッグゲームにおいては、バスの口の中への入りやすさを感じてなりません。

一方で気になるのは、逆にフックポイントがカバーを拾ってしまわないかという点。
柔らかいマットカバーの上を引くには問題ないですが、ガシャガシャの立体的なウッドカバーと戦うと、フックポイントが枝等を拾いやすくなるのは仕方のないところ。
deps SlitherK

LENGTH | 61mm |
WEIGH | 3/8oz |
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実重量10.8g(乾燥時)。
インプレ

他の一般的なフロッグと比べると、キッカーフロッグでも12.8g程あるので、スリザークは比較的軽め。
ポッパーフロッグジュニアが10.5gなことを考えると、10.8gのスリザークは普通のフロッグよりワンランク下の重量感。

ウエイト位置も中央よりなため飛距離は出しにくいかと思いきや、重さ相応には飛びます。
飛行姿勢も安定していて、近中距離であればそんなに気になりません。
シャープノーズなのとテールがボディ幅に収まっているせいか思ったよりスライド幅もでます。
むしろ重量とウエイト位置のせいか、着水音がいい感じにポトフッて納まりやすいですね。
そのせいかは微妙ですが、着水後のステイでストライクが出る率が高いような気がします。

ボディの柔らかさは感動もの。ただ柔らかいからこそ衝撃等でボディが凹んで戻るような時に、水を吸い込みやすいのは致し方がないところ。そこは使う状況によって好みが分かれると思います。
ウエイトが軽めなのもあって操作感も軽め。
動かしてる感じは低トルクサクサク系で、初動で頭を横に向けたり、上手に首振りを続けるには少し神経を使います。多少慣れも必要な感じ。
もっともバスタークで首振りさせてたあとだと簡単に感じるんですが…。
そういう意味ではフロッグに慣れてる人向けかもしれません。

へこんだ側面が捉えた水をよくかき回す設計。とはいえ、水面が少しさざ波立つような状況だと存在の弱さを感じることも多々。
瞬間的なトゥイッチで多少のポップは出せますが、存在感はどうしても弱くなります。
なのでどっちかっていうと、水面が静かな時に掛かり重視で使いたいタイプ。

おかっぱりで岸際に近距離から静かに落とし歩くとか、ボートならアフター時期に吸い込みや掛かり重視でカバー周りを攻めるっていうのが今のところの役回りになっています。
ラビットファーの尻尾ですが、最初はおまけで付いてるような感じも受けました。
ノーアクションでステイしてるときに、ゆっくり浮いてきた魚が見切って食うのを止めたっていうことが今のところないので、だんだんと信じて待てるキーポイントに変わってきましたね。

外部ウエイトにはフック形状に合わせた凹みがあって、フックがズレにくくなってるけど、固定はされてないセッティング。
外部ウエイト系フロッグなので仕方ないですが、どうしても水は入りやすくなります。

2、3本釣るとボディに嵌めてある外部ウエイトのフック側が、めくれるように外れやすくなってきました。
個人的には多少の浸水は気にしないというか時々の水抜は手間に感じないのですが、長時間使用するには補修の必要も感じます。

気になったのはごく稀にラインが謎の知恵の輪状態になっているときがあって。

よく見るとラインアイの根元の閉じに少し甘さがありました。
スリザークをいくつか見てみたところ、ここの閉じ方にはどうやら個体差があるよう。
おわりに

スリザークは兄弟分のバスターク共々シーズン中は未だに人気が高く、実績も高いフロッグです。
フックアップを考えた設計な上、基本性能も高いフロッグになっています。
多くの場合主流になるだろうライトカバー周りでのフロッグゲームでは、フッキング率がとても大事になるので、その点は心強いですね。

ちなみにSlitherKはアメリカでは「スリザー ケイ」と呼ばれるらしい。
slitherには「ズルズル滑る、スルスル滑るように進む、蛇のように這って進む」といった意味合いがあり、KはキムケンのKだとして、水面を這うキムケンフロッグ的な意味合いで名付けられているんじゃないかと推測します。
・薄く柔らかく空気抜けの良いボディ
・フックとボディの間にある少しの遊び
・外向きのフックポイント