最強なんてものはないんだけれど、それでも仮に、最強のテキサスリグワームとかの話になると必ず候補にあがる「エスケープツイン」。
一部では「エサケープツイン」なんて言われることもあるほど支持を集めるワームでもあります。
長年売れ続けるロングセラーの名作ワーム。
・エスケープツイン
・エスケープリトルツイン
・エスケープチビツイン
・エスケープスイムツイン
・ビッグエスケープツイン
シリーズをまとめて感想を語ってみたいと思います。
各サイズ・重さ・フックサイズ
※重量にはカラーや個体差によるバラつきがあります。
※フックはモノによってサイズ感が変わるので参考に。

エスケープ
サイズ: 4″class/100mm
重 さ: 約 4.8g フック: #2/0
エスケープツイン
サイズ: 4-1/2″class/105mm
重 さ: 約10.8g フック: #3/0
エスケープリトルツイン
サイズ: 4″class/98mm
重 さ: 約 9.0g フック: #2/0
エスケープチビツイン
サイズ: 3″class/75mm
重 さ: 約 4.8g フック: #1/0
ビッグエスケープツイン
サイズ: 5″class/122mm
重 さ: 約17.5g フック: #4/0
エスケープスイムツイン
サイズ: 3-1/4″ class/83mm
重 さ: 約 4.5g フック: #2/0
エスケープジャングル
サイズ: 5″class/125mm
重 さ: 約 6.4g フック: #3/0
個人的にはTNSオフセットで合わせることが多いのですが、フックサイズは推奨より1番手落として丁度いいくらいだと思ってます。
元祖エスケープ
90年代にTIFAから発売されたパドルテールワーム。元祖エスケープ。

パドルテールワームとしては、世には既にカリフォルニアパドルや藤岡パドル、ドゥードゥルビーバー伝説の205カラーが存在感を放っていた中、登場したのがエスケープでした。
バスの好む日本のベイトフィッシュをつきつめ最強のリアクションベイト系プラスチックワームとして完成されたのがノリーズ”エスケープ”。パドル系ワームに求められるスライドアクションと、クロ―系ワームの上向き着底姿勢を合体させ…
出典:パッケージ
全体にシュリンプを造形し、テールに爪とヒゲが形作られていることによって、エビ系イミテーションイメージを強く出した作品。
当時はツネキチが流行りはじめ、釣り方が全体的に弱い方向に向いていたとき。
残念ながらそんなに流行らなかった覚えがあります。

エスケープツイン

ツネキチ流行りのなか、霞ではまさかのブラッシュホグが黒船のごとく襲来しブームになっていた時代。
試しに使ってみたブラッシュホグでウソでしょってほどバイトがでて驚いた記憶があります。
まだホッグ系といわれるジャンルが出来上がる前、クリーチャー系という形で様々なワームが開発されるなか出てきたのがエスケープツイン。

メリハリの効いた動きでリアクションバイト誘発に実績のあるエスケープをベースに、ボリュームによるリアクション効果を持たせたのが”ノリーズ・エスケープ・ツイン”
初期パッケージ
分厚いツインパドルにシュッと引き締まったボディライン。
いかにも動きそうだけれども実際に投げてみると、縦に動かしたときにはボヨボヨ水を押す一方、横にひくと水を切ってスッと動くタイプで、決してよくアクションするワームではないことがわかります。
実はまあ自分が使うぶんにはですけど、エサケープなんて思うほどの釣果差は感じてないですが…、なくてはならない状況があるのも事実。
釣果を優先するなら、3インチクラスのドライブクローやドライブビーバーなんかを投げてた方が安定的に釣れると思います。

けれどもよく動く系ワームで全く反応が無くなった時に同じスポットにエスケープツインを投げ込むと急に1本2本てその場所から出ることがあるんですよね。
なにが良い、どっちが良いとかじゃなくて、アクションの質を変えて試すルアーローテーションって大事なんですね。
そのための一手としても欠かせないわけです。

あと底を這うものへの反応がいいときも活躍します。
パドルに重さがあるので着底時の水押しはもとより、横に引いたときにもしっかりと底に張り付いて、操作感はあるものの水を噛まずにスッと動くので、早めのテンポのズル引きでも使いやすい。
ボリュームで存在感を見せつけながらもスッと動く弱さの混合。
動きにくいワームだから割とよく動かそうとする人が多いかもしれないんですけど、動かないなら動かないままに、それを生かして使っているのがいいと思います。
存在感があるわりに動きが弱かったり、横から見たシルエットに対して縦にみたシルエットが急に細くなる変化も効いてるのかもしれません。

エスケープリトルツイン

小さくなっても弱くしない。
そんなコンセプト通り、短くなったものの高さを増したパドルと、2対4本に増えた足がアクションに対してバラバラと全体が良く動きます。
リトルと言うものの、弱気な姿勢を全く感じないリトルツイン。
むしろピンで誘った時の存在感はエスケープツインよりも大きいんじゃないかっていうぐらい動きを見せるようになった印象。

濁りのあるフィールドで生きる2対4本の足のアピール力ですが、とってしまうことでかなり存在感を変えて使うこともできます。
エスケープチビツイン

小さくなればクワセやすいのは事実。だけれども小さいながらにツインシリーズの持つ存在感とアピール力を失わずに完成されたモデル。
お腹がへこんでいて手の振りがしやすくなっているので、スモラバなんかと合わせたときにはよく動いてくれそうです。

やはり小さいけど弱くない作りになっているので水の濁ったエリアでは使いどころも多々。
弱いワームと両方持てば分かりやすい分、使い分けるのに便利です。

内側から沸き上がるようなパールブルーの輝きに惚れて近頃マイブームなステインワカサギカラー。

エスケープスイムツイン

ツインパドルがカーリーテールに変わって、バタバタフォールに特化したモデル。
ツインシリーズの中ではチビツインに次いで小型。スモールボリュームで、なにげにクワセサイズ。
早めにスイミングさせるとツインテールのバタバタと同時に横の手をプルプルさせて泳ぎます。
目立たない存在でしたがフロントフラッパーカーリーの登場で、スイミング用途として再び日の目を浴びたダブルカーリーテールのエスケープ。
存在感のあるダブルパドルだけがエスケープじゃないと思い出させてくれると共に、フロントフラッパーカーリーとどう使い分けるんだろうと疑問もありました。
が、そもそもボリューム感がまるで違いました。
スイムツインでカバーゲームまでは無理がありそう。
ただ、21年7月、伊藤巧氏のTwitterでスモーリーカリオの開発が明らかになって、えじゃあいよいよスイムツインヤバいじゃんって思いがあります。

フォールも5gシンカーからしっかり動くのと、わりと普通にクローワーム的に使えちゃうんで重宝するも、品薄どころじゃなくお店で見ることはまずないっていう…。

普通に3インチクラスのクローワームと比べたほうがサイズ感つたわると思います。

正直なところバタバタフォールの釣りをするなら、ウルトラバイブスピードクロ―の方がサイズ的にも、約6gある重さ的にも使いやすいので、自分のよく行くフィールドには合ってるかなと思います。
ただ、やや小ぶりで使いたいときはスイムツインの出番。
ビッグエスケープツイン

最強のボリュームベイトとの触れ込みだが、ボリュームが最強なわけではない。
5インチのサイズ感のわりにボディ部分はそれほど太かったりバルキーなわけでもなくスマートさを残すので、強気なアングラーにとっては躊躇するほど使いにくいわけでもないわりと丁度いいビッグサイズ。
アクションを加えるとボヨンボヨンとした重い動きでアピール。
ヒゲがカーリーテールになっているのでスイミングしたときもチロチロと誘ってくれます。
ボディの溝がちょうど手の上とかでちぎりやすく、良い感じに入ってます。

ガンタージグフリップ+ビッグエスケープツインのコンビは、ビッグフィッシュマッチプレーの頃から田辺さんが愛用してビッグフィッシュを見せてきたランカーバスハンター。
21年7月、型崩れしにくい新パッケージに。

下の動画の中で城ノ上さんが「ロクマルを狙う上で、世界で一番信用してるワーム」と言いきってます。
エスケープジャングル

ツインシリーズではないものの、出てきたので…。
これはTIFA時代に発売されたものですが、マルキューになってから2018年にシリーズ最強のすり抜け性能をブラッシュアップし、一度復刻されているので緑パッケージのものも存在します。
近頃またまったく見なくなりましたが、今時点ではノリーズHPに掲載がなくなっているので、もしかしたら残念かもしれません。
オリジナルエスケープのデザインをベースに、すり抜けを良くするためにパドルは小型化し、全体的に長細いデザインに。
葦奥やヘビーウィード、水没ブッシュなどヘビーカバーを攻略していく為にデザインされ、カバー撃ちに必要な耐久性も備えたエスケープジャングル。
カバー撃ち系パドルとしてコアな人気を誇りました。
大型シンカーやフロリダシンカーとのマッチングと、障害物のすり抜け性能とボトム着底からの倒れ込みの姿勢が重視されています。

個人的にはテキサスより小型化したパドルのぐあいがカバージグのトレーラーとして好きだったりしました。
ジグトレーラーに特化したエスケープ ジグツイン、エスケープジグツイン フリップというモデルもありましたね。

おわりに
とにかく他にはない強さや存在感にこだわったワーム、エスケープツインシリーズ。
素材も柔くなくて、やや強気に投げ込んでいく釣りにはもってこいです。
特徴があるがゆえにこれだけで釣りが成立するとは思いませんが、他のワームとの使い分けもしやすく、状況が合えば他を寄せ付けない強さをもっています。
メインシリーズはこれから先もずっと売れ続けると思うので、是非一度使ってみてはいかがでしょうか。
個人的にはやはりオリジナルツインが一番他にはない価値を感じますね。
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