夏のバス釣りで必ず言われるのがシェードと流れですね。
流れは超重要だと思います。
シェードは、自分のよく行くフィールドだと、なんか、夏でもそんなにこだわらなくていい気がするんですよ。
わりと日向(ひなた)で釣れませんか?
もちろんバスの習性を考えると絶対あったほうがいいし、釣る場所を切り分けて効率化するのも手段です。シェードをつくるような「モノ」に付いてる状態のバスが釣りやすいのも事実。
ただ、日向をちゃんと釣ると釣果が伸びる、どころかむしろ夏はみんなが釣らない日向側にこそ良いバスが残っているとさえ感じることも…。
やっぱり水の良し悪しやエサ、流れや変化のほうが重要で、影はないよりあったほうがいいくらいのプラス要素でしかないのかなって思っちゃうんですよね。
夏は代謝がよくなってショアラインに元気な魚が多くなるので、シェードってこだわっちゃうと、日向の魚けっこう魚見逃してるんじゃないかなって。
日向も日陰も両方釣りながら見ていかないと大切なことを見落としてしまいそう。
今回は夏のシェードについて考えます。
シェードにバスがつく理由

まずはシェードが良いとされている理由を考えてみます。
①涼しい場所を求める
②太陽がまぶしい
③身を隠す
④光量が減れば騙しやすい
①涼しい場所を求める
バスの適水温は22℃~27℃と言われ、適水温を超えて高水温になる夏場は、少しでも涼しいところを求めて行動すると言われています。
そうすると一帯の水温に影響するほどの大規模なシェードはやはり有効でしょう。
局所的なシェードだとまわりの水がまわってくるので、変温動物であるバスは水温≒体温のため、涼を求めるなら深場に落ちるのが正解なんですよね。
私の身長だと湖や川で泳ぐとちょうどつま先あたりから水がひやっとします。夏のミドルレンジは1.7m~2.0mくらいのボトムでもよく釣れるのですが、そういうバスなんでしょうね。
シェード内であれば直射日光を避けることはできますが、夏になるとより日光の影響をうける浅い川の上流にバスが入ります。
そうすると温度以外のなにか(酸素であったりエサであったり)を求めて浅場の流れに入っているということになります。
太陽光で直接体が温まってしまいそうなくらい浅いところによくいるわけですよ。

②まぶしい
光量も多くなる中、瞼(まぶた)を持たないバスは、日の当たる場所では眩しさを感じるという説も聞いたことがあります。
でも、真夏の野池のまんなかで、ボケーっと浮いているバスの群れを目にするじゃないですか。やる気がないのかと思いきや、時折飛んでくるトンボや虫に果敢にアタックしたりするんですよね。
夏の光量のなかで、それも水面でしっかりと獲物を捕らえているわけですから、眩しいという説はかなり疑わしいと思っています。
もちろん入射角にもよりますが、水と大気との屈折率の違いから、湖面に入射した光のかなりの部分が水面で反射して空中に戻るとも言われています。

③身を隠す
外敵から身を隠すためや、エサを隠れて待ち伏せするために物陰に入るとされています。
これに関しては夏に限った話ではなくて、おそらく一年中そうですね。影に入るというよりは物陰。モノに対して流れの都合や、エサを食いやすいポジショニングのほうが優先されそうです。
シェードというよりは大きな変化や、シェードを作るほどの「モノ」の存在価値が大きそう。
④光量が減れば騙しやすい
これはホントそう思います。見えすぎるよりははっきり見えないほうがルアーの輪郭が捉えにくくなりますし、見切られにくくなると思います。
バス自信も外敵から見つかる危険も減るので、警戒心も減ってくるんじゃないでしょうか。
現実

もちろん日陰でも釣ってます。けど同じかそれ以上に日向でも釣れてるんですよね。
夏の魚って釣れる度にどうして釣れたのかを考えていると、結果としてシェードが絡むことはあっても、シェードを目指して行動しているようには感じないところがあります。
例えば、霞水系でいうと水門が密にあるエリアがいくつかあります。

夏の盛期の水門撃ちなんかだと、東から昇る太陽に対して、日陰側のみを効率よく釣っていく人なんか多いですよね。
短時間で数をこなすために何らかの要素で場所を限って釣っていく、これは賢い考えです。
ただその後からまくる方法じゃないですが、逆に日向側に絞って釣っていくことで、まだまだ魚が抜けることもよくあります。これは水深1m未満の浅い水門でもそうです。
もちろんたまたま日向側に良い沈みものがあって、それについていた魚が残ってたという場合もありますが、何もないただの壁についてる魚も相当数います。
おそらくエビを探していたり、ただ通り道の途中で止まっていたりしてるんだろうと感じるんですけど。
あとバカにならないのが、ただど真ん中にポジショニングしてる魚ですね。何かあるのかと言えばなにもない、少し水が流れやすい程度の真ん中です。
シェードに拘り過ぎると、これらの魚をみんなスルーすることになってしまうんですよね。
推論
透明度も関係するかもしれませんが、経験から感じることは、おそらく夏のシェードは実際には、ないよりはあったほうが良い程度。そんな気がしています。
特にショアラインに回ってくるような元気な魚は、そんなにシェードにこだわってないことが多いんじゃないかと。
エサや流れ、大きな変化があるのなら日向を切り捨てるのはあまりにももったいない。

あと、ゴミ溜まりを釣るときなんかによく思うのですが、ボートで岸辺に寄るとき。

全体的に魚がいたとしてもシェードを作るような物陰にいる魚の方が、向こうからこっちも発見しにくいので、結果としてシェードの魚が釣れているということもありそう。
岸際めがけて寄っていくと手前にいた魚を散らすことも。
岸辺やモノがあればどうしてもシェードが絡むので、シェードという条件も良い場所には常にあるものなのですが、そこにバスがいた理由の第一にシェードを持ってきてしまうと大切な要素やたくさんの魚を見落としてしまうかもしれません。

おわりに

バスは捕食者である以上、物陰としてのシェードは重要なことは言うまでもありません。
しかし第一の理由にシェードがあったからそこにいたと感じるバスは多くはありません。
シェードをつくるようなモノに付いてるバスのほうが釣りやすいのは事実だと思いますが、かといって日向を切り捨てるのもとてももったいないと思います。
シェードが目的なのか、他の要素のほうが大事になっているのか。
日陰も日向も両方釣りながら、よく見極めないとより大事なものを見落としてしまう。
そんな気がします。
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