最近は、釣具屋に並ぶワームの多くが「味付き・ニオイ付き」になってきましたよね。
フィッシュフォーミュラ(味や匂いの成分)については、
「明らかに効果がある!」という人もいれば、
「いやいや、そんなの関係ない」という人もいて、
ネットや現場でも賛否が分かれているのが現状です。
僕自身の今のスタンスは、
「効果がないとは言い切れないけど、正直“体感”できていないので、そこまで気にしていない」
という感じです。
興味本位でいろいろ試してみたこともあるのですが、どうしても魚が見えないブラインドの釣りが多く、ニオイの効果を実感する場面に出会っていません。
サイトでバスの反応をじっくり観察できるような状況だったら、また違ったのかもしれません。
味にもニオイにも偏見はない
バスに対するアプローチの観点から、味やニオイを使うことに偏見はありません。
アクションやカラーで“視覚”に訴えたり、サウンドで“聴覚”にアプローチするように、“嗅覚”へのアプローチがバスに効果的なら、それを追求するのも面白いと思っています。
「低活性にはイカのニオイが効く」
「梅雨時期はエビフレーバーで爆釣」
「カレースパイスでリアクション狙い」
そういうのがあっても楽しいと思います。
ただ残念ながら、未だバスに対するニオイ効果を体験できてないんですよね。
逆にニオイに拘らなくていいと思わせてくれた経験ならあります。
実体験
ある夏、水郷エリアの細い水路で、30cm前後のバスが5〜6匹、ボーッと浮いている場面に遭遇しました。
手元には、ノーシンカーでセットした地味な色のスライダーバスグラブが付いていたので、それをそっと投げて横を通してみたんですが……完全無視。
「賢いな、見切ってるな」と思い、次は某粉末系フォーミュラを揉み込んで同じワームを再投入。
……結果、また無反応。
そこで気分を変えて、ラメ入りのキラキラしたバスグラブにチェンジすると、明らかに反応が変わり、2投連続で2匹キャッチ。
ただ、その後はやはりフラッシングはスレやすいのか反応はピタッと止まりました。
そこで某バイトバスリキッドを塗って再投入……やっぱり無反応。
最終的に、ホワイトカラーにチェンジしたところでまた反応が復活し、追加でキャッチできました。
このとき感じたのは以下の2点です:
・基本的に“やる気のない魚”に対しては、ニオイは大きな刺激にならない
・フラッシングやカラーチェンジといった視覚的変化のほうが圧倒的に効果的
考察
この経験を通じて改めて思ったのは、
やはりバスは視覚依存が強いということ。
そして、
「さっき見たモノと違うものがきたということが興味を再燃させる」
というのも強く感じました。
つまり、ルアーやカラーのローテーションの重要性ですね。
もちろん臭覚がある以上、バスはニオイを認識していると思います。
実際、有名メーカーやプロたちも「ニオイの効果」を語っていますし、定期的にフォーミュラブームがやってきては、いろいろな製品が発売されていることからも、一定のニーズと効果はあるのでしょう。
きっと突き詰めれば良いニオイ悪いニオイもあるでしょう。
ただ今のところ私は上記の経験から、ニオイがニュートラル状態のバスにスイッチを入れるほどの力はないんじゃないかなと考えています。
逆にフィーディングモードや、やる気に満ちたバスだったらそれこそニオイの有無なんて気にする必要がないので。
少なくともニオイの有る無しでモノを選んだり、フォーミュラに拘るほどだとは思っていません。
味に関しても同様の印象
味に関しても、考え方は似ています。
「バイト時間が長くなる」など、一定の効果はあるとされますし、実際にそれを研究している企業もあります。
ただ、現場で感じるのは、
「味なしでも離さない魚は離さないし、味つきでもすぐ離す魚は離す」
バスが違和感を感じて吐き出す要因としては、リグのウエイトやロッドの硬さ等タックルセッティングの影響のほうがはるかに大きくて、味の有無が霞んでしまっているように思うんです。
おわりに
真実は、バスのみぞ知る。
人それぞれ、経験の中でたどり着く結論は違っていて当然ですし、ニオイや味の効果を実感している方もきっといると思います。
今回紹介したのは、あくまで僕自身の体験と、それに基づいた考え方です。
一つの意見として、少しでも参考になれば嬉しいです。
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