クリスタルSオリジナルモデルに対して、ちょっと弱めのコンパクトサイズを上手についているのがディーパーレンジ。
ウエイトに対してやや小型のダブルウィローリーフのブレードは、バイブレーションと引き抵抗を抑えた、強さの中にもクワセを意識したセッティング。
もちろんブレードタイプだけではなくて、
・専用設計のディーパーブレード
・全体的なサイズ感がコンパクト
・スカートもオリジナルよりファイン
と、全体的な調整がされています。

ディーパーレンジは、クリスタルSのシリーズの中では最も幅広いウエイト展開がされていて、あらゆる状況に対応しやすいモデルです。
ディーパーレンジ

田辺氏曰く、食わせ系スピナーベイト。
コンセプトは、オリジナルモデルに対して同じ速度で巻いてもワンレンジ下の層を平行引きすることができるよう設計されたスピナーベイト。

ウエイト | ブレード | ビーズカラー |
---|---|---|
1/4oz | ダブルウィロー(35/35) | 黄 |
3/8oz | ダブルウィロー(35/35) | 赤 |
1/2oz | ダブルウィロー(35/40) | 緑 |
3/4oz | ダブルウィロー(40/40) | 青 |
1/4oz、3/8oz、1/2oz、3/4ozとウエイトも4種展開。
メーカー製品ページはこちら。
実重量は手元のもので、
1/4ozモデル 約12.2g
3/8ozモデル 約16.1g
1/2ozモデル 約20.4g
3/4ozモデル 約26.8g

サイズ感はオリジナルモデルより若干コンパクト。
とはいえオリジナルVブレード同様に、フラット面が大きくとられたディーパーブレードによって放たれる強めなフラッシングのおかげで、しっかりとした存在感があります。

オリジナルよりもファインカットされたスカートは、弱くなったバイブレーションでもしっかりなびいてくれます。


ディーパーレンジのブレードは全てダブルウィロー。
オリジナルと比べるとブレードのエッジがやや鋭く立って回転角が小さくなるように調整されたディーパーブレードで、ハイピッチタイトバイブレーション仕様です。

キャラクターチャートはこちら。

インプレ


オリジナルのクリスタルSは引き感が強く存在感も大きいのに対し、ディーパーレンジは軽快に巻けるのが魅力。
同ウェイトで比べても巻きがスルスルと軽く、長い距離を流す時には圧倒的に楽です。

引き抵抗が抑えられていることで、リトリーブ中に浮き上がりにくく、同じ巻きなら一段下のレンジを通すことが可能。逆に同じレンジならオリジナルより速いスピードで巻けます。
ボリューム感の差もあり、オリジナルはビッグフィッシュを惹きつける印象が強いのに対し、ディーパーレンジは小〜大まで幅広く魚を連れてきます。

コンパクトシルエットながら、フロントとリアのブレードが同サイズ(1/2ozは1サイズ違い)なので、十分なフラッシングと適度なトルク感を伴った「トゥルトゥル感」のある引き心地を感じます。スローリトリーブでもはっきり感じ取れます。
クリアウォーター向きなイメージもありますが、強さが残っているのでマッディー系でも活躍します。
クリスタルSシリーズの中ではどんな水質でも使いやすい存在ですね。


特に日中の食いが止まったタイミングで、広く探り歩くような場面では抜群の使いやすさを発揮します。
油断してると大きいのもきちゃうんですけど。

キャスト時には空中で回転しにくく、向かい風でも安定するためストレスが少ないのも大きな強みです。
ただし、巻きが軽いといってもしっかりブレードパワーが効いており、早巻きしすぎると姿勢を崩しやすいので注意が必要です。
サイズごとの使い分けは…
- 1/4oz:ノンキーサイズまで狙いたい時や、よりふわっとしたイメージを出したい時。
- 3/8oz:最も出番が多い。水深1.5m前後のショアラインで万能。
- 1/2oz:2mラインを意識する場面で使用。
- 3/4oz:ヘビーウェイトは別の用途との兼ね合いで出番は少なめ。
紹介動画
田辺氏による紹介動画はこちら。
おわりに

とりあえず釣るってことになると信頼と実績のディーパーレンジ。
最も扱いやすく幅広い状況に対応できるシリーズとも言えます。
ハイシーズンにはとりあえず持っておきたいスピナーベイトです。
ややコンパクトな作りもあってとにかく釣れちゃう系なので、これからスピナーベイトの釣りを始める方にもおススメ。
一般的によくある、効率よく広く探りたいなんて状況にもぴったりです。
・引き抵抗が弱めで巻きが軽い
・早巻きでも浮き上がりにくい
・風に強く、キャスト時も回転しにくい
・サイズを問わず魚を引っ張ってくる
・クリスタルSシリーズの中で最も一般的なスピナーベイトに近いモデル