90年代に大人気だったラッキークラフトのロングビルミノー、ステイシー90SP。
そのダウンサイジング版がステイシー60SPです。

「止めて、見せて、喰わせる」というその使い方からステイとシーでステイシーというのが名前の由来。
当時を生きていた者としては未だに輝きを感じる名前です。
ステイシーシリーズは、メーカーはサスペンドミノーと謳っていますが、ユーザーのほとんどはステイシー60SPに関してはシャッドと捉えて使っていたと思います。
ステイシー60SP

ボディ長 | 60mm |
重量 | 6.5g |
潜行深度 | 2.4~2.8m |
タイプ | サスペンド |
フックサイズ | 前後共 #8 |
スプリットリング | ラインアイ:楕円#1 フロント:#3 テール:#2 |
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インプレ

スピニングタックルが普通に扱いやすいです。
ただ、霞だとやや重めの6.5gの重量はライトベイトタックルで扱うのにも使いやすく、重宝しました。
当時は同様に重めだったベルズのスーパーシャッドと併せて持っておくとレンジに合わせて使い分けしやすかったですね。

昨今のシャッドと比べるとやや強めのウォブリング主体のアクションです。
ステイシー60SPは、8~10lbラインで扱うと2mレンジでボトムを探るのに丁度いい潜行深度。
このくらいのレンジを釣るとなると必然的に秋冬の出番が多くなります。

漁港まわりや沖目のファーストブレイク等、1.8~2.2m程度のところでボトムを絡めたスローステディーリトリーブやストップ&ゴーが主な出番でした。
また、潜行角が急なので、石積やテトラ帯の際に沿って潜らすのも使いやすいです。

止めると、スポーニング期のバスの威嚇本能を刺激すると言われた頭下がりでのポーズ姿勢をします。
そのために、スプリットリングが前後でサイズが変えてある(フロント#3 リア#2)ところにはコダワリを感じます。
なので、その後の動き出しも良く、細身が故に根掛かりには弱いですがボトムのモノは拾いにくい感じがします。
逆に水噛みが良いがゆえにトゥイッチしてダートさせるような使い方には向きません。


個人的には昨今はO.S.Pのパワーダンクやスーパープレデターに奪われている「冬季活躍するやや強めの便利系シャッド」ポジションですが、当時はステイシー60がその役割を果たしていました。
その頃「捨て石でステイシー」なんてつまらないシャレが身の回りで流行っていたおかげで、今でもゴロタ場や石積みを目にするとステイシーを思い出してしまうことがあります。
おわりに

90サイズ60サイズ共に相当売れたんでしょうね。
30年経つ今でも中古市場でかなりの数見かけます。それも大抵ワンコイン以下で売られてるものだからちょいちょい買っちゃうんですよね。
当時モノの塗装は弱め薄目なのでブツけたりすると剝がれやすい一方で、クリアアップする時期に有効そうなカラーが多いのも魅力です。
ちなみにウォーターメロンシードやナチュラルプロブルーといったワームカラーもありました。
当時は挑戦的な試みだったんでしょうけどやっぱり今の時代には見なくなっちゃいましたね。

新品は今はU.S.Aシリーズとして販売されています。
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