バックシートの釣りってなかなか思うようにいかないんですよね。
普段ボーターで自分のスタイルがある人ほど戸惑いも大きくなります。
エレキを踏まなくて良い分、身体は楽です。
一方でフロントの人のスタイルにかなり左右されるのも事実。
私自身よく人の後ろに乗ることもあるので、考えていることを書いてみたいと思います。
バックシートで自分の釣りが上手くできなかったり、苦手だと感じている方のために参考になればと思います。
違い
一人で出るときとの違いを挙げると、
まずこの2つが挙げられます。
船上のスペースを二人で使うので、使えるスペースの関係上、持ち込めるタックルは半減します。
大抵のレンタルボートやアルミボートの場合、左右に4本ずつ計8本くらいがスマートに使える範囲ではないでしょうか。
どうタックルを絞るか、事前に同船者とよく話しておくことが大切です。
当たり前ですがボーターの方と当日の釣りについて、ぼんやりでもいいので事前に話し合っておきましょう。
お互いの希望や想いを事前に擦り合わせておくのが、当日の釣りをスムーズに進めます。
準備
ボーター同士の同船なら普通に理解できることなんですが、ボートの準備は協力して行います。
レンタルやカートップのアルミ等のように、運ぶ荷物がある場合は、まずボートの荷物運びからが一般的です。
稀にですが、ボートの荷物をすっとばして個人の荷物だけ運ぶ人もいますが…経験上たいてい声にはださなくても内心「こっち先に手伝えよっ」って思ってるとおもいます。笑
まず、ボートの荷物と準備が先で、それから個人の荷物が基本的な流れ。
1ランク重め太め強めに
さて釣り方に関しては、フロントの人の釣りをよく観察して合わせたり、ズラしたり、あえて違うところを打ったり等様々な考え方があります。
そんなことよりまず意識しなければならないことは、操船が思うようにはならないということです。
自分で操船しているときと比べるとポイントに対する自分の立ち位置は常に不安定になります。
ボートをビタ止めしていれば別ですが、流しているときは基本的に、進んで欲しいときに進まない、止まって欲しいときに止まらない。
一日それの繰り返しなので、ボートポジションは常に自分の意思とはズレている状態になります。
その分キャストアキュラシーがより求められたり、ラインの擦れるリスクが増すので、はじめは普段より1ランク重めのルアーウエイトを選んだり、操作の雑さを許してくれるもの、ウィードレス性の高いルアーチョイスをメインにしておくと釣りがスムーズに進みます。
その上でボーターの流すペースやポジショニングのクセなどをよく観察して合わせていくといいと思います。
距離感が思うようにならない上、カバーでピンを狙うような釣りになるほど投げる角度を見計らったり、バックシートのキャスト数は基本的に減るので、一投一投のアキュラシーを上げるのと、トラブルを減らすのが上手く釣るコツです。
また、たいてい釣りやすいように操船はしてくれますが、それでもバックシートは振られやすいので、軽いリグや繊細な操作には向きません。
普段繊細な釣りを得意とする人や、エレキを利用したルアー操作を多用する人にとっては、ここが一番ストレスかもしれません。
どうしてもそういう釣りに集中したい場面なときは、一時エレキを踏むのを変わってもらうのも手です。
なので例えば、普段10lbラインで5gのライトテキサスを多用するなら、バックシートに乗るときは12ldラインで7gから始めて様子をみていくように1ランク上げる感じです。
ラインも
バックシートだと、無理な角度で投げる場面も多くなります。
鉄杭周りや、擦られたらまずいようなカバー周りで掛けた場合など、自分がフットペダルを踏んでいないので、どうしてもラインブレイクを回避する動作が遅れます。
カバーに巻かれた時など、寄るまでの時間も長くなるので、そのぶん余計に擦れます。
特にカバー周りの釣りをするならラインはより太めにしておくと良いでしょう。
もちろんフロントの人も普通は釣ってもらいたいと思っているので、釣りやすいように、掛けた魚を獲れるように操船はしてくれますが、こればかりはどうしようもありません。
もしあと一本を弱いタックルと強いタックルで迷ったときには、強い方を選んだ方が現場で扱いやすいことが多くなります。
心持ち
個人的な考えですが、そもそも人の後ろに乗るときは、そんなに釣果に固執しないんです。
状況にもよりますが、基本的に楽しく過ごす・新しい釣り・学びという意識ですごしています。
自分一人で釣りをしているとなかなか辿り着かない発想だったり、人の釣りを見る、人の釣りに付き合うというのは新しい発見を得るのに非常に効果的です。
あとは、せっかく二人いるので色々なことが試せるんですよね。
同じスポットに違うルアーを投げ分けたり、二人とも同じ釣り方でより綿密にチェックしたり、色々できます。
数々の笑いやドラマも起きますし、同船するというのは釣果とは別の目的が非常に生きやすい環境です。
釣果に固執せずに過ごすと色々なものが見えてきます。
楽しい一日
時には色々なトラブルも起こるもの。
小型船だとタックルの破損や落水の危機など。
楽しい一日が台無しになってしまっては元も子もないので、なにはともあれ安全第一に。
たいていの船長は安全にはかなり気を遣っていますから、言うことはよく聞いて、楽しい一日を過ごせるようにしたいですね。
おわりに
①よく話し合い仲良く過ごす
②重め太め強めなタックルが吉
③操作の雑さを許してくれる釣り方
④ウィードレスなルアーがよりスムーズ
⑤釣果に固執せず得るものを
⑥安全第一で楽しく過ごす
そんな感じで考えてやってます。
①使える船上のスペースは小さくなること。
②ボートのポジショニングや動きは自由にならないということ。