いつから言われだしたのか「秋の荒食い」。
夢見ちゃう言葉ですよね。
「荒食い」「巻き物」「爆釣」は秋の風物詩ワード。
私も幾度も心踊らされ、そして何度失意のどん底に突き落とされたことか。笑
実際にそんな現象があるのかないのか真実はわかりませんが、毎年期待しては裏切られている経験から「そんなものは存在しない」としか思えなくなります。
実際そう思っている人も多いのではないでしょうか・・?私が下手なだけ・・?
そんな秋の荒食いを考察します。
秋の荒食いとは

そもそも秋の荒食いとはなんなのか。
おおよそ2通りの理屈が言われていると思います。
季節が変わって9月に入ると、夏の高すぎた水温が段々下がってきて、湖全体がバスの適水温になり、あちこちに散らばり始めます。
①このときに適水温で動きやすくあちこちで活発にエサを捕食するという見方がひとつ。
②もう一つが、冬に備えるために体力をつける意味で荒食いに入るという意見。
合わせるとつまりバスが通常以上に活発に捕食に入っている状態ということですね。
実際に現場では

そんな荒食いだなんだと言われる秋ですが、実際に釣りをしていて
「ひゃっほー!荒食いだー!」
なんてことにはなったことがありません・・・。
確かに、9月〜10月初頭あたりは、人間にとっても釣りがしやすい季節。快適に、そして普通に“良い釣り”ができる印象はあります。
でも、時期が進むにつれ水温は下がり、水質もクリアになっていく。結果、釣り方はどんどんシビアになっていく――というのが正直な印象です。
それでもいい釣りができるのも事実

もちろん、秋でもいい釣りができることはあります。
ただ、それが“荒食い”と呼べるかは疑問です。
私の場合、印象的なのは台風や大雨による増減水のタイミング。環境の急変に伴い、バスの動きが読みやすくなる瞬間があります。
例えば、台風明けにプロテクトエリアのピンスポットへフットボールジグを落とせば連発、増水したシャローで複数のビッグフィッシュが釣れたことも。
ただしこれも、環境の変化に対する“偶発的な好反応”であって、「秋の荒食い」ではないというのが正直な感覚です。
霞ヶ浦界隈では、そうした特殊な状況下以外、基本的には「いつもの釣れ方」をする印象が強いです。
秋は本当に荒食いシーズンなのか?

経験的に、「フィーディングに入ったバスに出会える確率がいつもより“ちょっと”高い」くらいが現実的な感覚です。
そして毎年11月の2週目あたりが鬼門なのですが、
「冬に備えて食う」のならばまさしくこれからというタイミングでだいたいノーフィッシュをやらかします。
うんともすんとも言わなくなります。笑
なので冬に備えて荒食い説には本当に懐疑的にならざるを得ません。
川村光大郎氏も秋はプレッシャーがマックスに達し、水もクリアアップして釣るのが一年で一番難しくなるとか言っていた気がします。
シーバスと混同されてる説

シーバス釣りの世界でもやはり秋に荒食いに入るということが言われているようです。
こちらは、シーバスは冬に産卵を控えており、そのために秋に餌を多く食べて体力をつけるという理屈。
これは正直納得がいきます。
霞のバスも産卵前の4月頭頃に、もちろんその年やエリアによりますが、一時的にかなり数が伸びたりデイタイムを通して良い釣りができるようになるなと実体験として感じているからです。
まだまだ適水温としては低いせいかヒャッハー!なんてほどではないのですが、それらはスポーニングに適したエリアのそばで経験することが多いです。
つまり
活発な捕食行動という意味での荒食いは、秋にシーバスが行っているものとしてあった。
バスも(個体数が多かった時代は余計に)秋口には普通に釣りやすいし、まとめ釣りや連発劇が見られた。
→バスも秋に荒食いするというふうに考えられた。
しかし個体数も減った現在、状況によって釣りやすくはあるものの、基本的には水温の下降によって季節が進むにつれ釣りにくくなるので、荒食いなんて思えるタイミングにはなかなか出会わなくなった。
→秋の荒食いという言葉に期待して心折られるアングラーの量産
という仮説がいちばんしっくりきます。
なので「べつに荒食いなんてしないよ、通常営業だよ?」に一票いれたいと思います。
この現実を受け入れたほうが、秋に釣れなかった自分を責めなくて済むかもしれません。笑
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