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ノリーズ「ボルケーノⅡ」・「ボルケーノグリッパー」を考える。

ノリーズのボルケーノは、田辺哲男氏のデザインするノリーズのバズベイトシリーズ。

現行でノリーズから発売されているのは2種。

ボルケーノⅡと、ボルケーノグリッパー。

共にノンクラッカータイプのスタンダードスタイルなバズベイトです。

左:クリスタルバズ 右:クリスタルバズ・ボルケーノ

ノリーズのバズベイトは、記憶によるとTIFA時代にクリスタルSシリーズとして発売されたダブルペラのクリスタルバズが始まり。

それからインラインタイプのクリスタルバズ・ボルケーノ→スタンダード形状のクリスタルバズ・ボルケーノⅡと進化し、販売元がマルキューになってからはダブルペラが復活したボルケーノDBというのもありました。

そして2013年にボルケーノグリッパーが登場します。

未だボルツーのパッケージシールには「クリスタルバズ」の文字を見ることができます。

マイナーチェンジを繰り返しながら今に至るわけですが、結果として残っているボルツーとグリッパーの2種で十分だってことなのでしょう。

ボルケーノⅡ

ボルケーノⅡ製品画像

・振動を増幅させるための上下非対称ブレードホール
・ショートロウアーアームスタイル

メーカー製品ページはこちら

総重量約14g。

水飛沫が飛ぶ激しいバイトも、水面がモファっと持ち上がってバズベイトが持っていかれるようなバイトも、水中火山が噴火したかのようでボルケーノ(火山)っていう名前のイメージに合いますね。

ボルツーって略す名前の響きも好き。

サウンドは控えめでポロポロとした甘めの音が響いてきます。

ボルケーノⅡのブレード

シャフトが両面を半分ずつ通るように設計された、センターバランスのブレード。

安定した回転が得やすい一方、大きめに開けられたシャフトホールによって回転軸がズレる独特のバイブレーションをみせます。

ゲーリーバズとボルケーノシリーズの比較
左からゲーリーバズ、ボルツー、ゲーリージャンボバズ、ボルケーノグリッパー

全体がコンパクトな設計も特徴的。

同様にスタンダードとされるゲーリーのバズベイトと比べると、ヘッド位置がかなりペラよりなことがわかります。

ペラバイトでもフックを口の中に入れ込むというショートアームの考えは、確かにフッキング率に貢献していると感じます。

同時にキャスタビリティーも良くなります。

ちなみにこのショートロウアーアーム、3078等のスピナベラックでナナメにならず収納できるという副産物的な恩恵もあります。

ボルケーノ グリッパー

ボルケーノグリッパー製品画像

・グリッパーブレード
・よりスローに引ける
・強い振動とスクイーク音

メーカー製品ページはこちら

総重量
3/8ozモデル:約17g
1/2ozモデル:約22g


田辺氏いわく「バズベイト史上最強の波動・水噛み・集魚力」

ボルケーノグリッパーのブレード

シャフトが片側にだけ通るオフセットタイプのブレード。

ブレードから離れたところに回転軸があるため、リトリーブするとバイブレーションが手に伝わる程大きく、ブルンブルンした引き感がよくわかります。

その抵抗が故によりゆっくり引けるだけでなく、スクイーク(squeak)音もキュルキュルと非常に強く聞こえてきます。

大きなペラの抵抗でキャスト時には回りやすく飛距離は出にくいのが玉に瑕。

キャストは大きな振りでパワーを貯めて重さが乗るように低弾道に放るのが投げやすいです。

ボルケーノグリッパー2サイズ比較
左:3/8ozモデル、右:1/2ozモデル

1/2ozモデルは純粋なパワーアップ版。

ワンサイズ大きくしたペラに対してヘッドウエイトを1/2ozにし、ワイヤーをやや長くして同じバランス取りに調整してあります。

曲がり

ボルケーノⅡとボルケーノグリッパー

バズベイトは、ペラの設計や回転方向によってリトリーブ時に右曲がり・左曲がり・直進の3パターンにリトリーブコースが分かれます。

そして曲がり特性を意識して使うもの。

ノリーズのバズベイトはボルツー・グリッパー共に左曲がり。

自分から見て左側に逸れるように泳いできます。

使い分け

ボルケーノⅡ釣果画像

単純に強いか弱いかで考えて使い分けてます。

ローアピール+ポロポロ→ボルツー
ハイアピール+キュルキュル→グリッパー

あとは基本的にボルツーは安定した飛距離と軽快に巻きたいとき。

グリッパーは飛行姿勢は不安定になっても、ゆっくりパワフルにブルンブルン強さを出したいとき。

インプレ

チューニング等は基本的なのを一つだけ。

使用前にペラの後ろとリベットができるだけ広い面積で擦れるように、ペンチやプライヤーで噛んで止めます。

共に引き方はゆっくり目。

水面にギリギリ出るくらいでのスローステディーリトリーブがオススメです。

ベイトやバスが上ずってそうな時。

カバー周りや流木が点在するようなシャローワンドを広くさっと流すのがメインの使用です。

ボルケーノⅡ釣果画像

朝の水面が静かなうちや、ある程度ロングキャストで広めに早く探りたいときに、ボルツーから入ります。

水面が揺れる程度に風が吹き込んできたらグリッパーへとローテーションするのが基本。

水面が静かでもスクイーク音で怒らせたいとか、濁りが入ったり、活性の高い魚から獲りたい等、状況や気分によってはグリッパーから入ることも。

水面が盛り上がってバズベイトが消えたらしっかりと竿に重みがのるまで全力で巻きアワセ。

ちゃんとしたサイズの魚が出ればほとんど乗る、信頼のフッキング性能です。

乗ってほしくない魚までしっかり乗せてくれてます…。

それでも食いミスったら、慌てずそのまましばらくリトリーブ。

最悪、フォローベイトのタックルをすぐ手にとれるよう用意しておきます。

たいがい一匹釣るとワイヤーが伸びる訳ですが、ノリーズファンが皆冗談まじりに口にするのが

「買ったままの一個を常に持ち合わせて、それに合わせて角度を直すといい」

っていう田辺氏の言葉。

まあ、ファンなら放っておいても何個も買うわけですが…。

そこまでしなくてもHPの画像を参考にしたり、スマホで使用前の画像を残しておくだけでも良いでしょう。

バズベイトがしたくてしょうがなくなる動画はこちら↓

おわりに

バズベイトはスピーディーかつエキサイティングなゲームの一つ。

そしてわりと良い魚が獲れる釣りです。

出しどころは選びますが、決まればストロングな釣りでもあります。

ノリーズのバズベイトは完成度も高く魚の乗りも良いので、フィールドや気分に合わせてボルツーもグリッパーもどちらもおススメです。

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