ダウンショットリグはフックより下にシンカーを付けたリグ。
海釣りで言う胴付き仕掛けに近い形で、ラインの端にシンカーが存在する仕掛けです。
90年代初頭、村上晴彦氏の影響によって全国に波及。
現在ではライトリグの主役とも言えるほど一般化したリグです。
・歴史
村上氏がチヌ釣りの本を見ながら閃いたというダウンショットリグ。
常に吉と出るという意味で「常吉リグ(ツネキチリグ)」として発表されました。
当初は「ツネ」、「ツネキチ」と呼ばれていました。
後にダウンショット、アンダーショット、ドロップショット他様々な呼ばれ方をしたうえで、最終的に日本ではダウンショットリグとして一般化しました。
ちなみにアメリカではドロップショットリグの呼び名で普及しています。
ダウンショットリグの作り方
①お好みの結び方でフックにラインを結びます。
端糸がそのままリーダーになります。15~25cm程度からはじめて状況に合わせて調整します。
②余った端糸をラインアイ上から下に通します。
こうすることでフックポイントを上向きに安定させるのがポイント。
③シンカーをセット。
シンカーにラインアイのあるものはそのまま結び、ハリス止めタイプのものはラインを挟みます。
結び目を作ってから挟むと端糸のライン抜けを防止できます。
糸ヨレが気になる場合にはライン(道糸)の途中にスイベルを噛ますことで軽減できます。
フックの上20~30cm程度の位置にスイベルをセットするのが一般的です。
オーナーのダブルクレン22号が最も小型で回転も良くオススメ。
ダウンショットリグに最適なシンカー
ダウンショット用のシンカーには主に丸型とスティック型があります。
丸型はボトム感度が良いかわりにスタックしやすく、スティック型はスタックに強い特徴があります。
シンカー上部にハリス止めが付いている専用品が扱いやすいです。
フィールドが土底で引っかかるものを探りたいときは丸型、ハードボトムで致命的なスタックを避けたいときにはスティック型と使い分けるのが良いでしょう。
ウエイトはズル引いたときに丁度底がとれるくらいのウエイトを基本に使用します。
スピニングなら1g、ベイトなら5g程度から使うと扱いやすいと思います。底当たり感が強すぎるときは軽く、ボトムが感じられないときは重く調整します。
マス針型フックとオフセットフック
ダウンショットリグで使われるフックはマス針型とオフセットフックの2タイプに分かれます。
マスバリは根掛かりやすい一方、フッキングに優れ、ワーム全体がナチュラルに動きます。
オフセットフックは根掛かりに強い一方で、ワーム全体の動きを妨げることもあります。
ダウンショットリグの特徴
縦の動きも横の動きも、ピンポイントの誘いまで、多彩なアクションがしやすいリグです。
リグ自体の汎用性が高く、セッティングや用途も多様化しています。
リーダーレスダウンショットリグやチェリーリグなどの派生リグも生まれました。
基本的にはオープンウォーターでワームをしっかり見せる使い方に向いています。
リーダー部分が絡みやすくなるため、ブッシュ系カバーには弱くなります。
ライン・フック・ワーム・シンカーのバランスを調整することで様々なタックルや使い方に対応します。
一般的なものを挙げると、
【フィネススタイル】
UL~Lクラスのスピニングタックル
ライン4~5lb程度
1~2gシンカー
【ライトベイトスタイル】
L~MLクラスのベイト又はベイトフィネスタックル
ライン8~10lb程度
2~7gシンカー
【ベイトスタイル】
M~MHクラスのベイトタックル
12~16lb程度
7~10gシンカー
(ヘビーダウンショットリグとも呼ばれます)
主な使い方
ズル引き
底を感じながらロッドワークでゆっくりとズル引きします。
シェイク
引っかかるモノがあったときにはシンカーを掛けた状態で一点シェイク。
ラインをピンと張るよりはスラックラインを揺らすように操作するのが〇。
ステイ・ポーズ
アクションの途中で動きを止めて、食う間を与えます。
フォール
ときおりラインをフリーにしてリーダー分のフリーフォールを見せるのもポイント。
ダウンショットリグに向いているワーム
ダウンショットリグはワームを選ばないリグ。
状況に合わせてお好みのワームで使えます。
強いてあげるなら、シャッド・ストレート・クロー系があれば不自由しません。
ストレートワーム
レインズスワンプシリーズ・カットテールワーム等
シャッドテールワーム
レッグワーム・HPシャッド・スイングインパクト等
クロー・シュリンプ型ワーム
ドライブクロー・シュリンプ・ベコンクロー等
他ギル系・ホッグ系なども。
ストレートワームの場合はワッキー掛けもあり。
おわりに
記憶によると全国紙としてはバスクラブ(既に廃刊)が初出。
ダウンショットリグはワーミングをする上では必ず身に着けておきたいリグ。
ライトリグの主役として初心者からベテランまで、とりあえず一匹ってときにも。
サーチ力と食わせ 力のバランスが、今の日本の多くのフィールドにとって丁度良いところにあるリグだと思います
・仕組み上ボトムの感知力が高くなります。
・ワームをボトムから浮かせて見せられる。
・ワームにロッドアクションが直接伝わりやすい。